魚との出会いⅧ・・・ウナギとは!

近頃、釣りに出掛ける回数が減っておりまして。。。。
しかし、雑誌の記事依頼が来てるんですけど!!
 
ちょっとネタ切れですので久しぶりに「魚との出会い」を更新してみようかと
思います。
 
昭和の後半、中学生に上がったまーちゃん少年は川から海に興味が
変わる時期でして!
 
海釣りと言ってもたいした釣りはしていないのですが簡単なサビキで
アジ、イワシを釣りに出掛ける機会も多く。
 
この日も家の親父と山陽電車を乗継 明石から播但汽船にのり
淡路島の岩屋へ出掛けていました。
 
当時は恐らく近場でもサビキは出来ていたんでしょうけど、流石に
明石海峡の海は綺麗で魚もツヤツヤしており、当時の回遊は
今以上に濃く、アッと言う間にクーラー満タンになるほど釣れて
いましたからね!
 
この日は通い慣れた岩屋、夕方からの夜釣りでして
夜を徹して釣りをして、明方の電車で帰るパターンで釣行しています。
 
季節は夏の終り、日没から冷え込む時期だったんですけど
恒例のアジ釣りもアッと言う間に、クーラー満タン
 
午後8時を回った頃にはサビキに飽食気味でして。。。。。。
 
このアジポイントは播但汽船の岩屋側のバースでして
常夜灯有り、近くに餌屋もありヘッドライト無しでも楽しめる場所だったんですけど
以前から気になっていたのが、隣に見える薄暗い石積みの波止場でして
 
常夜灯も無く、トーフ石を組んで出来た場所なんですが、ちょっと薄気味悪い感じ。。。。。
 
でも、今回は何時もと違う仕掛けも用意しており、当時では珍しかった
小さな電気ウキを持って来ているんですよ!
 
その当時の電気ウキとは一般的に単三電池内蔵の丁度、飛ばしサビキに使えるくらい
大きなウキが主流だったんですけど、どんな形状の電池が入っていたのかは
今となっては記憶が定かでは無いのですが、明らかに小さめの電気ウキでして。
 
狙いはと言いますと、夜釣りでチヌ狙いだったんですよ!
 
餌は、アオイソメの房掛けで暗い海面へと電気ウキを放ちます。
 
現在の電気ウキはリチウム電池を使い、LEDの視認性が高い物なのですが
流石に当時の電気ウキ、しかも小さめですので沖目に投げると灯りが見えず。。。。。
 
仕方なく、足元付近にウキを流します。。。。。
 
明石海峡の潮の影響を受け、入り組んだ湾内でも潮の流れは良く効いています。
足元をユラユラと流れる電気ウキ、しばし眠たい目を擦りながら凝視していますと。。。。。。。
 
流れていたウキに変化が!!!
 
一定速度で流れていたウキが止りました!
「うん!??」 海底に引っ掛かったかな!?
 
ちょっと糸を張って見るんですけど、引っ掛かったと言うよりも何か違和感を感じました。。。。
すると次の瞬間、明らかに糸を重く引っ張られます!!
 
「おっ!!!  魚や!!!」
反射的に竿を合わせると、今までに無い重量感と思い引きが手元に伝わります。
 
正直、チヌ釣りと言ってもまともにそれまでチヌと呼べるサイズを釣った記憶が無く
当時はチヌの釣方も現在のような幅広い釣方も公開されておらず
夜釣りの電気ウキで釣る程度しか無かったんですよ!
 
暗い闇間で、幾度もの締め込みに襲われます。
 
親父は、当然タモ等持っている訳が無く、近くの釣人にタモを貸して貰いに
走っております。
 
頭の中では、巨大なチヌがギラリと反転するイメージが広がっているんですけど
未だ魚は見えず、それでも右へ左へと動いておりまして。。。。。
 
次の瞬間、暗闇で水面を割る音が!!
・・・・・・・・・・・・・・!!????
 
でも、イメージしているチヌの反転とは似つかぬ変な水面での暴れ方をしております。
ちょっと、暖を取る為か!??元々なのか!??
ワンカップでよい感じに仕上がっている親父、千鳥足でタモを探しに行ってますが
未だ帰ってくる様子なし。。。。。。
 
えい!! 思い切って抜き上げて見ました。。。。。
 
足元の波止に横たわる魚体は、銀ピカの体高有るチヌでは無く
明らかに、細長い。。。!??
と言うより太長い得たいの知れない生物が。。。。。。。
 
暗くて解りにくいんですけど、当時のイメージは青大将を短じめたような生き物??
 
すると、千鳥足の親父が息を切らして、タモと懐中電灯片手に戻って来ましたよ!
 
薄暗い海中電灯の灯りに照らされた生物は、直径6センチ程度で長さが1m程度有る
ドス黒い巨体のハモ!??
 
いやいや、よく見ると腹が銀色に光る「巨大ウナギ」でした。。。。
 
因みに当時からウナギ大好きでしたけど、ちょっとグロイ感じが。。。。。。。。。。。。。
 
タモを下げて帰って来た親父に付いて、これまたフィッシングキャップを被る
釣人が様子を見に来ましたよ!
 
しかも、このおじさん達も、赤ら顔で酒臭く 千鳥足です。。。。。。。
 
その一人のおじさんも、驚愕のウナギサイズに驚いているんですけど
急に何を思ったのか、財布をポケットから取り出し
「おっちゃんに そのウナギ ¥3000で売ってくれへんか!??」
 
日中に酒に酔っていない、おじさんだったら考えるんですけど
夜に良い感じに出来上がっているおじさん程、信用なら無い者は無いですからね!
 
丁重にお断りしましたよ!!
 
翌朝、明るい時に見たウナギは完全にハモを圧巻するサイズで
背中は黒とも灰色ともいえず、ただ腹部の色は白では無く銀色が勝っています。
 
その後、自宅に持ち帰り寝入ってしまったんですけど
翌朝、思い出してクーラーを見たときには既に、ウナギは何処かへ消失。。。。。。
 
母の話では、なんでも会社に持って言って皆で、一杯やる!!と
親父が早朝から持っていったそうな。。。。。
 
やはり、酒飲みは嫌いだぁ~!!
 
いまでもそのウナギがどんな味だったのかが心残りですよ!!